こだわりを追求し続ける日本のタンナーの魅力とは?おすすめのタンナー長財布やバッグを紹介

和歌山、栃木、姫路など日本全国に300余ある革製造メーカー。腕に誇りを持った職人たちが、消費者に求められる高品質な革製品を、日々作り続けています。本記事では、技術力に磨きをかけた職人が作る、タンナー財布やバッグをご紹介します。また日本と世界で有名なタンナーについてもご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

タンナーとは

タンナーとは、皮を革へと加工する仕事に従事している人たちを指します。 鞣し革業者や皮革製造業者と呼ばれることもあり、英語表記ではtannerとなります。

兵庫県や和歌山県、東京都を中心に革製造メーカーは全国に300余り存在し、そこでタンナーたちは消費者のニーズに応えられるよう試行錯誤を繰り返しながら革を作り続けています。 長い年月をかけて確率した伝統の技術と消費者に対するきめ細やかな心配り、そしてこだわりを持って革と向き合う職業。それがタンナーなのです。

日本が世界に誇る職人の技。タンナーの魅力

日本のタンナーの魅力は伝統とこだわりが詰まった技術から生み出される品質の高い革です。世界の中でも特に厳しい日本の検品基準をくぐり抜けた革製品。日本製の革にみられる「丁寧さ」と「正確さ」は日本ならではのものではないでしょうか。

各地のタンナー〜長財布加工で有名な和歌山〜

和歌山のなかで、皮革産業は特に古い歴史を持つと言われており、その歴史は400年前に遡ります。 和歌山県では、牛革を加工することが最も多く国内外の様々なメーカーから依頼を受けています。財布などの小物への加工だけでなく、グローブなどのプロのスポーツ選手が使う道具の製作を請け負うこともあります。鞣し加工から型押しまで一貫して請け負うタンナーが多いのも和歌山ならではです。

また、東京や上海などで開催されるレザーフェアに定期的に参加し、和歌山のタンナーで作られた革の魅力を国内外に発信しています。 伝統を受け継ぐだけでなく、新しい製法にも挑戦する姿勢は和歌山のタンナーの強みと言えるでしょう。

各地のタンナー〜革靴加工を得意とする栃木〜

栃木のタンナーの魅力は、その伝統ある製法にあります。 栃木のタンナーでは、「タンニン鞣し」で革を加工することが多く、耐久性としなやかさを併せ持っています。タンニン鞣しされた革(ヌメ革)はエイジング (経年変化)するため、革好きからも高い支持を得ています。

元々、ヌメ革は硬く製品化しづらいものでしたが、栃木のタンナー独自の製法によって、元々の堅牢さに加え柔らかさをもった革へと進化しました。 現在では、靴やベルトなどのファッション小物だけでなく、手帳カバーや筆箱などの素材としても使用されています。

各地のタンナー〜バッグの加工と言えば姫路〜

姫路は古くから皮革産業が特に盛な都市で、現在100を超える数のタンナーが存在します。姫路は国内における皮革製品生産量日本一を誇り、日本に流通している皮革製品の7割は姫路レザーと言われています。

姫路レザーの多くは「クロム鞣し」という方法で製造されます。製造過程において、塩基性硫酸クロムという化学薬品を使用しており、耐久性が高く傷つきづらい、しなやかで柔軟性に優れる、熱に強く経年劣化しにくい、そんな革を作り出すことができます。

近年、一部の姫路のタンナーでは「コンビネーション鞣し」と呼ばれる新たな手法が採用され始めています。コンビネーション鞣しは経年変化と耐久性を両立するハイブリッドな手法で、使う人に配慮しながらも革に対して研究を重ねた姫路タンナーのこだわりの結晶と言えます。 伝統を大切にしながらも、使う人を想い常に進化し続けるこだわりは姫路タンナーならではと言えます。

世界の有名タンナー

世界には有名なタンナーがいくつか存在します。 特に、イタリアやフランス、アメリカ、イギリスのタンナーが作る革は人気が高く、検品基準が非常に高い日本も革と比較しても高品質なものに仕上がっています。

世界の有名タンナー〜アノネイ〜

アノネイは1838年に創業したフランスの有名タンナーです。 現在はプレミアムレザーのサプライヤーとなっており、高級ブランド「HERMES(エルメス)」の傘下になっています。 アノネイの名は高品質であることを表す際、常套句のように使われていることからその人気の高さが伺えます。

世界の有名タンナー〜ホーウィン〜

ホーウィンは1905年に設立されたアメリカのタンナーです。 ホーウィンは、シェルコードバンやクロムエクセルなど独自の革で有名です。 中でも、コードバンには定評があり、「コードバンといえばホーウィン」と評されるほどです。

世界の有名タンナー〜イルチア〜

イルチアは、1930年代に設立されたイタリアのタンナーです。 カーフの加工で有名な会社ですが、スエードやエナメル、型押し加工にも定評があります。 現在は欧米のシューズメーカーをはじめとする、様々な有名ブランドが革の加工を依頼しています。

タンナーになるには。こだわりを突き詰める。

タンナーは様々な方法でなることができます。 独学でなる方法もあれば、専門学校に通い革の加工を勉強する方法もあります。 現在、インターネットの普及により、ネット上に自身の作品をアップすることも可能になりました。個人でも簡単に作品の販売が可能になったため、実際にレザークラフトなどで製作した革を販売している個人も多いようです。

また、「革職人になりたいが、練習用の革を購入する資金がない」という方向けに革を無料提供してくれる企業や団体もあります。

タンナーのこだわりが詰め込まれたおすすめのバッグと財布

誇りをを持って仕事をしているタンナーによって作られた革製品は、所有する満足感を存分に与えてくれます。またこだわって作られた革製品は満足感だけではなく、機能性と耐久度にも優れています。一生モノの製品を使う喜びを実感してみてはいかがでしょうか。

まとめ

いかがでしたか。 今回は、タンナーについて詳しくご紹介しました。 日本が世界に誇るタンナーの作る革は素晴らしいものです。日本のタンナーの伝統とこだわりが詰まった革の質の高さは世界トップクラスです。 本記事が、タンナーの魅力を知っていただく際のきっかけになれば幸いです。

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