苦しい戦いながらも完走を果たす
応援コラボグッズにドライバーも感謝の言葉

スーパーGT第4戦富士300kmレースが、8月1日〜2日静岡県の富士スピードウェイで開催されました。スーパーGTは5月のゴールデンウィークで開催された第2戦富士のあと、本来なら第3戦マレーシア大会の予定でした。昨今の中東情勢の影響で燃料供給の安定性に不安があるということを鑑み、第3戦マレーシア大会を延期しました。そのため約3ヶ月をあけて今回8月の第4戦富士300kmレースとなりました。

猛暑に挑むマシンの進化
冷却系のアップデート

約3ヶ月開催の間隔が開いたことで、スバル/STIチームは車両の改善を進めました。具体的にはエンジンの冷却系とボンネットの形状を変更しました。スバルBRZは今シーズンから従来使用していたEJ20シングルターボエンジンから、EG33ツインターボエンジンへと変更しています。
そのため従来一つで良かったインタークーラーを2つのターボそれぞれに2つ設置。ラジエーターの配置やパイピングなども含めて若干冷却系に懸念点があったと、小澤総監督は言います。

昨今の夏の暑さは異常で、35度を超える気温と、50度を超える路面の暑さの中で走るGTマシンにとって冷却は非常に重要になります。そのため、この3ヶ月を利用しラジエーターやインタークーラーの配置などを見直した他、ボンネットもより空気が抜けやすくなるような仕様に変更してきました。より戦うマシンとして見た目に迫力が増し、その力を発揮してくれそうな雰囲気です。

シビアな世界を痛感する僅差のタイム

夏真っ盛りの1日土曜日の午前中に行われた練習走行では、ドライバーの山内選手が主にセットアップを決めていきます。その後井口選手に交代しセットアップの確認を行っていきますが、全体的に思うようにセットアップが固まらず、練習走行では8位のタイムが最高位でした。
午後の予選になり、Q1予選B組で山内選手が挑みます。通常であれば井口選手がQ1を担当することが多いのですが、今回は山内選手で挑みます。山内選手はQ1予選B組で5位を獲得しQ2予選へと繋ぎます。
その後Q2予選で井口選手がアタックします。短いインターバルの間に、山内選手が感じたマシンの様子を聞き、マシンも少しアジャストして挑みます。結果は12位となりましたが、トップとの差は1.1秒という僅かな差なのですが、レースの世界では厳しい結果になってしまいます。

天候の罠と猛追の果ての悲運

2日の日曜日も晴れ渡り真夏の日差しが照りつけます。決勝がスタートする13時30分直前にサーキットを大粒の雨が濡らします。10分程度で雨はやみましたが、コースはびしょ濡れの状態。ドライタイヤで辛抱しながら走るのか、ウェットタイヤに交換して走るのか全チームが悩みます。
その中でスバルBRZはウェットタイヤを選択しました。雨のままスタートし、ライバルがドライタイヤで走っているなかなら有利だろうと想定しましたが、雨のためセーフティーカー先導でのゆっくりとしたレースがスタートします。先導が3周目に差し掛かる頃には、暑い日差しに照らされ路面は急速に乾き始めていき、ドライタイヤで十分走れる状態になってしまいます。
4周目にレースがスタートすると、GT500クラスで大きなクラッシュが発生してしまいます。すぐにレースが中断されドライバーの救出されました。幸いにしてドライバーの無事が報告されています。
レース中断中タイヤ交換はルール上行えません。その間にも路面はどんどん乾いていきスバルBRZの作戦は裏目に出てしまいました。レース再開後すぐにピットに戻りタイヤ交換を行い最後方から井口選手は追い上げていきます。しかし25周目にはタイヤがグリップしなくなり山内選手に後半を託します。
山内選手も怒涛の追い上げを見せ、どんどん順位を上げていきます。しかし残り7周に迫った局面に左フロントタイヤがバーストしてしまい、スロー走行でピットに戻ってきます。タイヤ交換とマシンチェックを行った後コースに復帰しましたが、残り周回数もないことでそのままチェッカーとなりました。

ファンの声援を力に
次戦への誓いと感謝

レースを終えた井口選手は「激しい雨の状態だったのでドライでは厳しかったと思います。SC中も周りのマシンもグリップしていないように見えました。SCが3周行った時に急に乾いてきてこれだと難しいかもという感じはありました。自分もドライで走れると言い切れない状態だったので難しい判断だったと思います。マシンもセットアップが合わせ込めない状態でしたので、厳しい戦いになってしまいました」
「7月から始まったノベルティグッズや、自分と山内選手のサインが入ったナップサックなど、多くの応援グッズを展開していただきありがたく思います。毎回多くの方がサーキットに持ってきてくださり、そこにサインを入れてくださいと求めてきてくださることが本当に嬉しいのですが、自分達が結果でお返しできていないので、しっかり頑張っていきたいです」と悔しさを滲ませていました。

山内選手は「トップとのタイム差を考えるとグリップ力を含めていろいろ足りていないのかなと思います。タイヤのバーストに関しては突然で予兆は無かったです。チームのみんなも諦めずにもう1回見つめ直して頑張るしかないと思っていますし、僕らの周りでは多くの方がサポートしてくださっています。結果で返すことができないのが本当に心苦しいです」

「新しくラインナップしたナップサックを持ってサイン会に並んでくださる方も多く、応援してくださるSAC’S BAR様やファンの皆様が笑顔で応援できるように頑張りたいと思います」と語ってくれました。

小澤総監督は「懸念点だった冷却に関しては、今回の暑さでも問題ない冷却は得られているので、しっかり機能してくれたと思います。セットアップも方向性は決まって、山内選手もトップレベルには少し届きませんでしたが、10位前後のタイムが出ていたので悪く無かったと思います。決勝のタイヤ選択は失敗でした。グリッド周辺はちょっと危ないかなというくらいの雨レベルでした。他がドライタイヤでしたしSCで走るのなら、周りに合わせておくべきだったかもしれません。レースペース自体も悪くはなかったと思います。最後のバーストに関しても予兆は無くて突然でした。ダンロップさんとも共有しながら対策を考えていかなくてはなりません」と語ってくれました。

SAC’S BAR 熱い漢

第2戦富士でトラブルが起きた箇所の対策も行われてきて、万全の体制で挑んだ第4戦富士。しかしまたしてもトラブルが発生してしまいました。次戦は8月22日〜23日に鈴鹿サーキットで300kmレースが開催されます。短い時間の中で対策を行いレースに挑むこととなります。SAC’S BARも全力で応援して参ります。

トップへ戻る