山内選手最多ポールポジション記録を更新!
レースは荒れた難しい展開となり苦戦


10月17日(土)〜18日(日)にかけて、大分県日田市のオートポリスで、SUPER GTシリーズ第7戦「AUTOPOLIS GT 3時間 RACE」が開催されました。SAC’S BARが応援する61号車SUBARU BRZ R&D SPORTの井口卓人選手と山内英輝選手は、ともに予選で最速タイムを記録しながらも、決勝レースでは荒れた展開の中で波に乗ることができず苦しい結果となってしまいました。
地元開催の熱気と軽量の利点


地元九州での開催とあり、井口選手は気合いも入っていますし、井口応援ファンシートも毎回できるほど盛り上がりを見せています。山内選手も井口選手の地元で活躍するように、毎回一緒に盛り上げてくれます。 そんなオートポリスは毎年最終戦のひとつ手前のレースということで、シーズン中に積み上げたポイントに応じたサクセスウェイトの半減という措置がとられる大会です。しかし今年は第3戦セパンが中止になり、当初は代替レースは行わないこととなっていましたが、関係各所の調整により、最終戦が行われるもてぎで2レースを行うことになりました。

そのため今回のオートポリスでは例年行われるサクセスウェイト半減の措置は行われず、レースが開催されることとなりました。61号車SUBARU BRZ R&D SPORTは幸か不幸かサクセスウェイトが34kgという軽量のため、それほど影響を受けることはありません。むしろ、タイヤへの攻撃性が高いと言われるオートポリスで、軽量を活かしタイヤへの負担を減らして上位で走れる絶好のチャンスとなります。 路面のタイヤへの攻撃性が高いことがわかっていますので、その特性に合わせたタイヤをダンロップとともに用意してレースに挑みます。
完璧なアタックで
最多ポールポジション記録を更新


土曜日の午前中に行われた練習走行ではいきなりトップタイムを山内選手が叩き出します。これには期待大です。その後井口選手に交代をしながらマシンのセットアップを決めていきます。 午後に行われた予選ではQ1A組で井口選手がスタートします。丁寧にウォームアップをしてなんとトップタイムを叩き出してきました。地元という期待もありましたが、見事に結果を残します。 続いてQ2で山内選手がスタートします。いつも通り冷静にウォームアップを行い、一撃一閃のごとく1周で、1’42.677という誰もが驚く驚異的なタイムでトップを獲得します。ちなみに、Q1A組トップの井口選手が1’44.122、Q1B組トップは60号車Syntium LMcorsa LC500 GTで1’43.943なので、いかに山内選手が速いのかが分かります。

このポールポジション獲得により、自身が持つ最多ポールポジション記録を18へと伸ばします。また2022年のオートポリス戦でも山内選手はポールポジションを獲得していますので、相性は悪く無いのかもしれません。 予選を終えて井口選手は「今まで使っていなかったタイヤでしたので不安はありましたが、うまく噛み合えば上位を狙えると感じられていましたので、良い結果を残せて良かったです」と笑顔で語りました。 また自身の最多ポール記録を伸ばした山内選手は「走り始めからグリップは薄く感じられたのですが、バランスは悪く無かったです。前回のSUGOでポールを獲れなかったのがものすごく悔しかったので、今回はさらに集中を高めて挑みました」と悔しさをバネに最多ポール記録を更新する渾身の走りを見せてくれました。
リードを奪えず想定外の苦しい展開へ


日曜日の決勝は10月とは思えないほど暖かい気候の中で開催され、山内選手が自身で獲得した一番前からレースをスタートさせていきます。今回は3時間という長丁場のレースで、ピットインを2回必ず行わなくてはならないルールです。 レース序盤から後続を引き離していきたいところですが、なかなか思うように引き離せず、むしろ追い込まれる展開となってしまい、17周をすぎたところで後続マシンに抜かれてしまいます。

30周を経過した時点でピットインに向けて準備を進め、しかるべきタイミングでピットイン。タイヤ4本交換と給油を行い、山内選手がそのままレースに復帰します。これで義務ピットの1回目をクリアしますが、ドライバーの最大乗車時間は2時間までというルールのため、2時間以内で良いタイミングで2回目のピットに入らないといけません。あまりギリギリまで引っ張りすぎると、セーフティーカー(SC)やフルコースイエロー(FCY)などで、ピットに入れないタイミングが発生することが考えられます。ドライバー交代ができないとペナルティ対象となってしまいますので、こういう長いレースではどこでピットに入るのかがレースの運命を握ることになります。
限界のタイヤと格闘した最終スティント


残り1時間ちょっとのタイミングでピットに戻り最終スティント井口選手に託します。井口選手も最初は元気よく前走車を追い上げていきますが、徐々にタイヤのグリップが低下していき、暴れるマシンをコース内に収めるのが精一杯という厳しい戦いを強いられてしまいます。レース後半にたてつづけにライバルに追い抜かれる苦しい戦いとなってしまいます。最終的に92周のレースとなり16位でチェッカーを受けることとなりました。最初の山内選手のスティントが31周でピット、2回目が52周でピット。そこから井口選手に交代して92周でチェッカーと、第3スティントは40周と他のスティントよりも長い周回をすることになり、タイヤのグリップが相当厳しかっただろうと思われます。チェッカー後に多数のペナルティーが様々なマシンに対して出されたことにより、61号車SUBARU BRZ R&D SPORTは15位となりました。

レース後の総括と最終戦もてぎへの誓い


レースを終えてスタートを担当した山内選手は「このような結果になったのは非常に苦しいなと感じています。スタートからは良かったのですが、1回ピットに入って2スティント目に入ってからが苦しい展開になってしまいました。1スティント目と同じタイヤを選んだのですが、同じような走りにならなかったのは、どういう原因があるのか解明していかないといけません。路面が他のサーキットに比べるとタイヤに対して厳しい路面なのですが、それを見越してダンロップさんがタイヤを用意してくれたのですが、うまく噛み合いませんでした」と悔しさを滲ませていました。 また「最終戦のもてぎはどういうレースになるのか分かりませんが、ファンの皆さんが応援してくださるのを見て、最後は勝ちたいという思いを全面に出して挑みたいと思います。SAC’S BARさんがさまざまなグッズを製作してくれて、盛り上げてくださっていますので、みんなと一緒に戦って行ければ良いなと思っています」と語ってくれました。

3スティント目を担当した井口選手は「ピットのタイミングも良かったです。ポジション的にも良いところでコースに復帰できましたしポイント圏内でしたし、周りも比較的クリアだったのでタイヤを温存しながら走っていきました。FCYが出た頃からどんどんグリップダウンし始めて、とにかくマシンをコースに収めるのに精一杯でした。タイヤのグリップダウンはどのタイヤでもマシンでも起こることなので、タイヤの種類や使い方などを考えていかないといけません。EJ20エンジンになって初のオートポリスでしたが、トルクのあるエンジンに助けられた場面もありましたので、マシンのパッケージとしては悪く無いと思えました」と語ってくれました。また「もてぎ2連戦のうちどちらでも良いので、EJ20初シーズンに1度は勝ちたいと思っているので、諦めずに優勝を目指していきたいと思っています。SAC’S BARさんも先日また自分と山内選手のコラボ商品を出してくださり、オリジナルグッズもどんどん増えていますので嬉しい限りですし、ファンの方がサーキットに持ってきてくださるともちろん嬉しいですし、その応援が自分たちの力にもなりますので、その応援に応えられるように頑張りたいと思います」と語ってくれました。

小澤総監督は「ある程度想定はしていましたが苦しいレースになってしまいました。タイヤも路面に合わせたものを用意してきたのですが、思った以上にグリップダウンが早かったです。第2スティントは路面の変化にうまくマッチしなかったかもしれません。第3スティントもピックアップが多く付いてしまったことでグリップも発揮できなかったのではと考えられますが、データを見て検証していかなくてはなりません。最終戦はもてぎで2連戦となります。もてぎは過去は苦手なサーキットでしたが、近年はそこまで相性が悪いとは考えていないので、良いセットアップを見つけていけば良いレースができると思います」と振り返ります。オートポリス戦はポールポジションを獲得しながらも苦しい戦いとなってしまいました。
SAC’S BAR 熱い漢


オートポリス戦はポールポジションを獲得しながらも苦しい戦いとなってしまいました。次戦は11月6日(金)から8日(日)にかけて開催され、土曜は第3戦の代替レースが行われサクセスウェイト半分になります。そして日曜日にはノーウェイトの最終戦グランドファイナル250kmレースと2レースが行われます。2連戦で有終の美が飾れるように期待したいと思います。







